サブスクリプションビジネス入門【オススメツールも】

“顧客との関係をより深く育てましょう。”

– Zuora

最終更新日:

はじめに

エンタメコンテンツやオンラインショッピングはもちろん、企業でのソフトウェアや人材派遣サービスまで、今日では多くの局面でサブスクリプションモデルのビジネスが展開されています。

すでに契約しているという人も多いのではないでしょうか。

このガイドでは、サブスクリプションモデルを活用したビジネスモデルについて、具体的な事例やオススメするツールとともに説明していきます。

Step 1 サブスクリプションを理解する

定義

英語の「Subscription」には予約購読、定額制といった意味があります。

ビジネスモデルの文脈では「定額制」を表しますが、ソフトウェアのような新しいサービスだけではなく、新聞や雑誌の定期購入も決められた金額で一定期間サービスを受けられるという点では、サブスクリプションと言えます。

「一定期間、対象となる商品群を顧客が自由に利用出来るような権利を販売するモデル」と理解しておくとよいでしょう。

サブスクリプションの対象は、ソフトウエアやコンテンツであることが多いですが、それ以外にも自動車や食品、化粧品、洋服などさまざまなものがサブスクリプションの対象となっています。

KPI・主要指標

サブスクリプションビジネスを運用するにあたり、通常の売りきり型と異なる指標をみていく必要があります。

ビジネスの状態を把握するために以下のような指標が重視されます。

  • MRR(Monthly Recurring Revenue、月次経常収益または月額経常収益)
  • ARR(Annual Recurring Revenue、年次経常収益または年額経常収益)
  • CAC(Customer Acquisition Cost、顧客獲得費用)
  • ARPU(Average Revenue Per User、顧客平均単価)
  • Churn Customers / Rate(解約数、解約率)

MRR、ARRは単独で発生する収益を除いて、月次または年次で繰り返し発生する経常益のみを集計します。

これらの指標を使うことによって、数ヶ月先、ビジネスによっては数年先まで安定した収益が見込めることがサブスクリプションビジネスの強みとも言えます。

CACは、顧客を獲得するための費用で、期間内に獲得した新規顧客の数で、費やした費用を割って算出します。例えばマーケティング費用が10万円で獲得した顧客数が10であれば、CACは1万円となりますね。CACは企業や文脈によってCPA(Cost per Acquisition)などとも呼ばれます。意味はこのガイドでは深く触れませんが、ほとんど同意で考えて問題ないでしょう。

ARPUは顧客一人当たりから、どのくらいの売り上げが上がったのかを表す指標で、全売り上げを顧客数で割って算出します。例えば顧客数が10で総売上が10万円の場合ARPUは1万円となります。

ROI(Return on Investment / 費用対効果)を考える際、長期的にみたARPUがCPCを上回っていなければいけません。ここには注意をしてビジネスの分析を行いましょう。

解約数は文字通り、一定期間内にサブスクリプションを解約した顧客の数です。月間ごとの解約率は非常に重要な指標で、このレートが高ければ「水を足してもバケツに穴が空いている」状態が続きいつまでも顧客が安定してつかないので、ビジネスに成長が見込めない場合はこの指標を見直すといいでしょう。

サブスクリプションビジネスでは、これらの指標でビジネスの状況を把握し、従来のビジネスと同様に利益率を上げるほか、CACを減らし、解約数を減らすことで、ビジネスを成功に導きます。

Step 2 サブスクリプションに適しているか判断する

ありとあらゆるものがサブスクリプションの対象になっていますが、サブスクリプションモデルはどのようなビジネスに適しているのでしょうか。

国際的な大手企業が提供する代表的なサブスクリプションサービスとして、MicrosoftのOfficeアプリケーションやクラウドサービスが使えるOffice 365(*1)、Amazonで対象の本や漫画、雑誌が読み放題のKindle Unlimited(*2)、Appleの定額で6000万曲がストリーミングで聞き放題のApple Music(*3)などがあります。

ソフトウエアやコンテンツは、デジタル化が進みデータ配信を追加費用なしで行えるのでサブスクリプションに向いていると言えます。ユーザーが増えれば増えるほど全体の利益も高まり、それをコンテンツに再投資する形でAmazonやNetflixは近年大きく成長しています。

サブスクリプションの対象はオンラインだけではありません。

たとえば、トヨタのKINTO ONE(*4)は、車検など全てのサービスをパッケージ化し、3年間新車に乗れるサービスを提供しています。

また、シェアとサブスクリプションを組み合わせたビジネスもあります。airCloset(*5)はプロのスタイリストがコーディネートする洋服を定額で借りられるサービスです。

サブスクリプションビジネスのメリットは、一定期間顧客を囲い込み、当該期間を通じて顧客との関係を構築できる点にあります。これらの効果をビジネスで期待する場合は、サブスクリプションモデルを検討してみるとよいでしょう。

Step 3 サブスクリプションを導入する

サブスクリプションビジネスを始めるにあたって、すべてを一から構築する必要はありません。

サブスクリプションモデルはすでに多くのビジネスで採用されているビジネスモデルで、サブスクリプションの対象に応じてさまざまなツールが提供されています。

たとえば、メディアの場合、GoogleのNews Initiative(*6)、アメリカのニュース専門放送局CNBCや、イギリスの週刊誌The Economistが採用しているPiano(*7)といったサブスクリプションビジネスのためのプラットフォームがあります。

国内では飲食店に特化し、株式会社favy(*8)はfavyサブスクというサービスを提供しています。

favyは新型コロナウィルス対策として、利用者が定額での飲食代金を飲食店に事前に支払い、今後利用できるデポジット機能(*9)をリリースしました。平時には飲食店では顧客の囲い込みとリピートを期待して利用されるサブスクリプションの新しい利用方法といえそうです。

サブスクリプションビジネスのためのツールは業種に特化していることもあり、事業分野に適したツールを探し、比較検討してみるとよいでしょう。

おわりに

本記事では、コンテンツやソフトウエアをはじめ、あらゆる分野に広がりを見せるサブスクリプションビジネスについて説明しました。

定額で提供する対象との相性や、ビジネスの状況を把握するための指標については独特で慣れが必要ですが、サブスクリプションは顧客の囲い込みや、顧客との長期的な関係構築を重視するビジネスで採用を検討したいビジネスモデルといえそうです。

*1 https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365

*2 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/hz/subscribe/ku

*3 https://www.apple.com/jp/apple-music/

*4 https://kinto-jp.com/

*5 https://www.air-closet.com/

*6 https://newsinitiative.withgoogle.com/subscriptions 

*7 https://ximera.co.jp/piano/ 

*8 http://www.favy.co.jp/

*9 http://blog.favy.co.jp/12573/

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